消費税には、免税事業者という制度があります。
売上1000万円未満の事業者は、「消費税免税事業者」となります。
売上1000万円を超えると、原則として「消費税課税事業者」となり、消費税を納める義務が発生します。※猶予期間あり
スタートアップ時、この消費税の壁がハードルになることがあります。
では、「消費税の壁」の中にとどまるべきなのでしょうか?
私の答えは、ノーです。
中小企業診断士として、「消費税の負担が大きいので、売上1000万円未満になるように調整しようと思う」という事業者さんの声をお聞きすることがあります。
試算表を確認し、「今期の売上高が1000万円を上回りそう」と思ったら、受注を断ったり休業したりするそうです。
納税額を減らすために、売上を減らしてしまう。
これって、せっかくの事業成長機会を自らせばめているわけで、非常にもったいないですよね。
節税効果よりも、機会損失のマイナスのほうが大きいことが多いと思います。
消費税の壁の中にとどまるために知恵を絞るのであれば、壁をドーンと超えて、事業成長を目指してほしいと思います。
※私見ですが、そもそも免税事業者という【特例】の存在に、疑問があります。益税が発生している場合があり、グレーな部分があります。平成初頭の消費税制度の導入時に、小規模事業者・自営業者の負担増、税理士・税務署の事務負担増に対し、国が温情配慮したんだと思うのですが、それが長年温存されてしまっているように思います。2023年のインボイス制度導入時に、いっそのこと免税事業者や益税をなくすチャンスだったと思うのですが、時期を逸してしまいました。
現状、免税事業者というのはれっきとした制度なので、その壁の中にとどまるのは決して悪いことではないのですが、「消費税の壁」の中にとどまらず事業成長を目指し、ドーンと稼いでバーンと払う、であってほしいと思います。

